賃貸マンションを建設したい人必見!失敗しない施工会社の選び方

 ここまでRC造賃貸マンションの優位性について解説してきました。RCは非常に優れた構法ですが、きちんとした品質を確保するためには施工の難易度が高い構法でもあります。RCの施工実績が豊富であることはもちろんですが、建設後の修繕相談から大規模改修計画の相談まで、長くお付き合いの出来る建設会社と出会うことが成功の近道です。

1.RC造の施工について

  1. 後戻りが効かない工程
    RCは適切な維持管理を行えば、半世紀以上は優に使用可能な優れた構法です。その前提として、設計図面通りにきちんと施工がされていることが担保されていなくてはなりません。
    RCは工事現場で鉄筋の骨組みを型枠にコンクリートを流し込んで包み込む構法です。液体のコンクリートが硬化し所定の強度が出るまでには、外気温にもよりますが約1週間掛かります。万が一施工不良があり、必要な強度が出ていなかった場合どうなるのでしょう。個々の部品を組み立てて作る他の構法と違い、失敗したからと言って分解することはできません。恐らくは、施主の知らないところで辻褄合わせの表面的な修復をして、現場はそのまま何事も無かったかのように進められてしまうでしょう。その上、最終的に外装・内装で隠れてしまうと構造的な欠陥は見えなくなってしまいます。設計者がいくら工事監理を丁寧に実施しても、最終的には施工者のモラル次第の部分はどうしても出てきてしまいます。豊富な施工実績があり施工品質についての悪評の無い建設会社を選定することが肝要です。
  2. 仮設工事・近隣対策にも充分な配慮が必要
    RCは頑強である代わりに非常に重量がある構法です。その重量を支えるための基礎構造が必然的に大きくなり、結果として地盤の掘削が深くなる傾向にあります。特に、敷地に余裕がなく隣地境界目一杯に建てざるを得ない都市部においては、施工条件が非常に厳しくなり、十分な仮設計画と近隣配慮が必要です。特に基礎の掘削時には地下水の湧出や想定外の埋設物の露見、水やガス等の重要なライフラインの切断など、予期せぬトラブルにも見舞われる可能性もあります。入念な施工計画を立てた上で適切な工程および仮設計画を策定できる、経験と実績のある建設会社を選定することが重要です。工事中に労働災害や近隣トラブルを起こした物件には悪評が付き、初期の入居付けに苦労するケースさえあります。

2.適切な維持管理・計画的な修繕

  1. 大規模修繕計画
    賃貸マンションは分譲マンションと違い、原則として入居者による修繕費の積み立てはありません。オーナーは賃料収入から一定額を、将来発生する大規模修繕を見越して積み立てして行く必要があります。突発的な破損や自然災害による被災に対しても、都度必要な修繕を行い維持管理して行かなくてはなりません。
    RC造のマンションの法定耐用年数(47年)の間に想定される大規模修繕の内容は以下の通りです。

    引用:住宅金融支援機構「「大規模修繕の手引き~マンション管理組合が知っておきたい工事・資金計画のポイント~」

     

    1 回目の大規模修繕工事
    (築後 1215 年程度で実施)

    2 回目の大規模修繕工事
    (築後 2430 年程度で実施)

    3 回目の大規模修繕工事
    (築後 3645 年程度で実施)

    工事内容

    ・屋根防水の補修・修繕
    ・外壁の補修・塗替
    ・建具の点検・調整
    など

    ・屋根防水の補修・修繕
    または撤去・新設
    ・外壁の補修・塗装、除去
    ・傷んだ金物類の取替
    ・耐用年数を迎えた設備
    の取替 など

    これまでの工事に加えて
    ・屋根防水の撤去・新設
    ・建具の取替
    ・給排水管の取替
    ・耐用年数を迎えた設備
    の取替 など

    これらの大規模修繕で発生する外壁や屋根防水の改修は直接的な工事費だけでなく、足場等の仮設費が掛かるため費用負担が大きくなります。建築時の仕様の選定によって、将来発生するコストが大きく違ってきますので、設計仕様の選定には初期費用だけでなく修繕サイクルおよび費用も見越して投資回収計画を練る必要があります。例えば、外壁タイルは初期費用が掛かりますが耐久性は非常に高く、塗装と比較して維持管理コストは大幅に削減ができます。
    大規模修繕を先送りして塗装の剥がれや汚れが目立つ外観の良くないマンションは、たとえ好立地であったとしても、空室が出た場合の新規の入居付けに苦労するケースもあります。

  2. 定期点検およびメンテナンス対応

    また、建設会社を選ぶにあたっては、瑕疵担保責任期間(民法上は引き渡し後1年)だけではなく、定期点検を実施するなど引き渡し後も親身にメンテナンス等の相談に乗ってくれる会社かを見極める必要があります。突発的な破損や自然災害による被災に対しても、窓口がはっきりしており依頼にすぐ対応できる体制を持つ建設会社を選定しましょう。
    常に清潔で管理が行き届いており、入居者からの修繕要望にも迅速に対応できるマンションは、口コミの評判で入居付けも良くなります。仲介の不動産業者からも優先的にお勧めされるでしょう。入居者満足度を高めることにより、長期に渡って居住頂けて安定した賃料収入を得られるようになります。

水上建設では、土地の有効活用のご提案からRC注文住宅についてのアドバイスができます。ぜひ水上建設へご連絡ください。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉県船橋市にあるコンクリート住宅専門の建設会社です。コンクリート住宅の魅力をお伝えします。注文住宅でもマンションでもコンクリート住宅に関することはお任せください。ホームページはこちらから→ https://mizu-kami.co.jp