RC住宅の一軒屋にデメリットはあるのか?いいことばかりじゃないでしょう?

RC」とは鉄筋コンクリート(Reinforced Concrete)の略です。鉄筋を流し込み強化されたコンクリートを指します。この鉄筋コンクリート(RC)で建物を造ることやその建物のことを「RC造」といい、「RC住宅」はRC造の住宅、という意味です。

一般的に住宅に採用される建築方法は大まかに以下の3つに分類されます。

  • W造(Wood……木造
  • S造(Steel…… 鉄骨造
  • RC造(Reinforced Concrete…… 鉄筋コンクリート造

中でもRC住宅は、地震に強い、デザイン性に富み高級感がある、などの理由で人気があります。

RC造が特徴的なのは、引張力(引っ張る力)と圧縮力(押す力)に対して異なる性質を持つ2つの材料を組み合わせることで、強靭な住宅にできることです。

  • 鉄筋……引張力には強いが、圧縮力に弱い
  • コンクリート……圧縮力に強いが、引張力に弱い

素材自体に強い耐久性があるため、家の形に囚われることなく、自由に設計できることが特徴です。デザイン性が高く広い空間をつくることができ、高級住宅にも頻繁に採用されている素材です。

そんなRC住宅ですが、RCならではのデメリットはあるのでしょうか?
今回は、弱みの部分を解説していきます。

 

RC住宅のデメリット

工期がかかる

RC住宅は木造住宅に比べて工期がかかるといわれています。

同じような広さの家の場合、木造住宅の工期が2カ月程度であれば、RC住宅は6カ月程度かかります。RC造では、型枠に流し込んだコンクリートが既定の強度に固まるまで一定期間かかります。もしこの期間を省くと、壁がたわんだり、強度が足りなくなります。

つまり、工事のうち一定期間は「待つ」必要があるのです。工期が長くなると、その分、大工さんの人件費等を含めたコストがかかります。木造住宅に比べると、工期・コストともに高くなるということは知っておいて良いでしょう。

地盤補強に出費がかかる場合がある

RC住宅は木造に比べると住宅の重量が重くなります。そのため、強固な地盤であるかどうか調査が欠かせません。調査の結果、土地の地盤の補強が必要となれば、地盤補強するコストが発生します。

よく「RC住宅は木造住宅に比べて建てられる土地が限られる」と言われますが、これは誤解で、地盤補強をすれば、ほとんどの土地でRC住宅は建てられます。ただ、この地盤補強のコストが木造住宅に比べて大きくなりやすい、ということは言えるでしょう。

 

RC造の「噂」を解説

RCのデメリットを調べると、根も葉もない「噂」ばなしもたくさん出てきます。

RC住宅は寒い」という迷信

一部の方が「RC住宅は寒い」と話していますが、これは大きな誤解です。一般的な住宅では断熱処理を行うため、木造と比較しても遜色ない断熱性能があります。

RC住宅は「結露ができやすい」という迷信

RC住宅では「結露が発生しやすい」イメージがあますが、これは誤解です。結露の発生は、家の使い方によるもの方が多く、定期的に換気を行えば発生を防ぐことができます。

結露とは、空気中の水分が冷たい部分に接触し、それが露点温度に達すると水滴ができて発生します。そのため、室内に寒暖差がある場所がある場合にこの現象は起きます。

木造の場合、隙間が多いため自然と換気されることもありますが、RC住宅は気密が高いため、屋内に水分が溜まりやすくなります。逆に、特性を理解して、きちんと換気を行えば発生を防ぐことも可能なのです。

トータルコストも高くなるという間違い

前にRC造は建築コストが高くなると説明しました。
これは、間違いではありません。しかし、長期的にみた時の耐久年数の長さやメンテナンスコストの低さを考えると、トータルコストとしては決して高くありません。

マイホームを子どもや孫に引き継ぎたいと考えている方にとっては、建て替えや大幅な修繕が必要ない、RC住宅はそのまま次世代に引き継げます。

 

まとめ

以上、RC住宅のデメリットについてお話ししてきました。

良い面だけでなく、リスクの部分も把握することで家づくりを満足のいくものにしてくださいね。

ありがとうございました。